脂肪酸は脂質の成分です。脂肪酸は構造から飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。不飽和脂肪酸は多価不飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸に分けられます。飽和脂肪酸は動物性の油に多く、常温で固体のものが多いです。一価不飽和脂肪酸は体内で作ることは出来ますが、多価不飽和脂肪酸は体内で作ることが出来ません。多価不飽和脂肪酸には炭素の二重結合が3番目で始まるをω3（n-3）系脂肪酸、6番目で始まるものω6（n-6）系脂肪酸があります。ω3（n-3）系脂肪酸の中のα-リノレン酸やω6（n-6）系脂肪酸の中のリノール酸は生命の維持に不可欠にも関わらず、体内で作ることができないため必須脂肪酸と言われ、そのため食事より摂取する必要があります。ω3（n-3）系脂肪酸はエゴマ、亜麻仁、青魚に多く含まれ、ω6（n-6）系脂肪酸はコーン油、大豆油に多く含まれます。昨今サプリメントでよく聞くEPA（エイコサペンタエン酸）やDHA（ドコサヘキサエン酸）はω3（n-3）系脂肪酸に分類され、青背魚に多く含まれます。EPA（エイコサペンタエン酸）やDHA（ドコサヘキサエン酸）は動脈効果を抑制すると考えられています。いずれも加熱により酸化しやすいので注意が必要です。なお文部科学省「日本食品標準成分表2015年版（七訂）」にEPAとDHAの含有量が示されております。参考にしてください。